2024-05-01
不動産を売却する際には、その価値を正確に把握することが非常に重要です。
そのために売主様はまず「査定」を行う必要があります。
これは不動産会社が行う物件の評価プロセスのことで、
査定には主に「机上査定」と「訪問査定」の二つの方法があります。
これらの査定方法はそれぞれ異なる特徴を持ち、どちらにもメリットとデメリットがあります。
今回は、これら二つの査定方法の違いについて詳しくお話していきたいと思います。
まず机上査定について説明します。
机上査定は読んで字のごとく、「机の上で行う査定」のことで、物件を直接訪問することなく行われる評価方法です。
『物件を見ないで売却価格を決めるってどういうこと?』と思われるかもしれませんが、
この査定は主に不動産の登記情報や周辺の市場、過去の取引事例などのデータを基に行うものになります。
インターネットが普及しネット上の不動産データベースが豊富になった現在だからこそ出来る査定手法です。
よくCMや広告で出てくる「ネットで数十秒で家の価格が分かる!」というのが机上査定になります。
では机上査定にはどのようなメリット・デメリットがあるでしょうか?
データを基に行う査定手法なので基本的に時間はかかりません。
簡易なものだと数分で査定結果を得ることが出来るほど早いです。
実際に物件には訪問しませんので、売主様は査定のために何か準備する必要はありません。
売主様が行うのは、物件の広さや間取り・築年数などを確認して、ネットから必要な情報を入力するだけです。
査定はデータだけで実施しますので、実際の売主様の物件の状態は分かりません。
そのため、リフォーム等をされていても価格には反映できないため、
机上査定で出す査定額は、実際の価値と乖離することが多くあります。
物件によっては数百万以上の誤差が生じる可能性があります。
不動産売却において、価格以外にも知っておいた方が良い知識はたくさんあります。
ですが、机上査定で得られる資料は、基本的には価格とその価格の専門的な算出方法だけであり、
その他の必要な情報が載っているわけではありません。
また、査定書にはどうしても専門的な用語が入ってきてしまいますが、
用語の詳しい説明が残念ながら載っているわけではありません。
これらのメリットとデメリットから分かるように、
机上査定は簡単に売却価格が知れる査定手法であるため、
あくまで『同じような物件がこのくらいの価格で売れてましたよ』というデータが分かるのみになります。
そのため、売却初期の初期で参考程度に考えるには役立つ査定方法だと言えます。
『売却を少しでも検討している』『不動産売却についての知識がほしい』という方は、
このあとお話しする訪問査定を一度行うことをおススメします。
訪問査定では、不動産エージェントが実際に物件を訪れ、
内外装の状態や立地・周囲の環境など、物件の状態を直接確認して評価することで、査定価格を算出します。
では訪問査定のメリット・デメリットはどのようなものがあるのでしょうか?
物件の実際を不動産のプロが直接確認し把握したうえで価格を算出しますので、
机上査定よりはるかに正確に市場価値を評価できます。
訪問査定で大事になってくるのは、
実は価格よりも不動産売却について詳しく知ることが出来るという事かも知れません。
というのも不動産売却をするには知っておきたい知識がたくさんあります。
基本的なものはコチラでも説明していますのでご確認ください。
▼ブログ記事:不動産売却のABC:押さえておきたい5つの基本
『今のご時世、必要な情報はネットで全部調べられるのでは?』 と思われるかもしれません。
実際調べようと思えば大体のことは調べられると思います。
ただし、一から調べるのには考えられないくらい時間がかかりますし、
ネットの情報は玉石混交なので正しい情報なのかも精査しなくてはいけません。
また、大切なのは、売主様の物件によって必要な情報が変わってくるという事です。
例えば物件がある地域によっては自治体から助成金などが出ていることもありますし、
物件によっては売却時にかかる税金の控除で 最終的に手元に残るお金に数百万もの差が生まれることもあります。
これらの情報を、不動産に精通しているプロから直接聞けるのが訪問査定の何よりのメリットだと言えます。
机上査定であれば数分、遅くても数時間以内には査定価格が分かりますが、
訪問査定の場合、訪問日時を調整しなくてはいけませんので、 査定までには基本的に数日かかることが多いです。
訪問査定の時には、登記簿謄本や測量図などをもとに査定を進めていきますが、
不動産会社の方でも準備できるものばかりなので、基本的には準備物は不要です。
しかし、ある程度は物件を清掃し整理整頓していただいた方が良いです。
メリット・デメリットから、訪問査定は
「多少時間と手間がかかるが、より質の高い不動産売却の情報を得られる」査定方法と言えると思います。
『今すぐに売却を考えてないから必要ない』と思われる方も多いと思いますが、
訪問査定を受けることでいつ売却した方が良いのかなどの知識も得られますので、
今後少しでも売却をすることを考えている方は一度訪問査定を行ってもらうのをおススメします。
売却タイミングについては下記の記事でお話していますので、ぜひご覧ください。
▼ブログ記事:いつ売る?最適な不動産売却タイミング
いかがでしたでしょうか?
机上査定と訪問査定の違いを理解することで、
売却活動を考えるときにどの査定方法が最適かを判断する助けになります。
どちらの方法にもメリットやデメリットがありますので、
今の売主様がどのような状況やニーズがあるのか考えたうえで、ベストな査定方法を選択していきましょう。
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