2024-04-25
いつもブログ記事をお読みいただきありがとうございます。
以前「空き家管理のコツ」についてブログを書かせていただいたときに、
少しだけ「特定空き家」についてお話させていただきました。
前回のブログはコチラからどうぞ↓
▼ブログ記事:放置しておくだけは危険!空き家管理のコツ
ご存じのように、現在全国的に空き家が増えてきておりますが、
同じように特定空き家の問題が少しずつ大きくなってきています。
特定空き家に認定されると様々なデメリットがありますので、
空き家をお持ちの方は認定されないように管理をしていくことが大切になります。
ただ、
『特定空き家なんて言われても認定基準が分からないし…』
『具体的にどんなデメリットがあるの?』
と思われる方も多いと思います。
今回のブログでは、特定空き家とは何か、どんなデメリットがあるのか、
そしてどのようにしてそのリスクを回避するかなどをお話していきます。
まず「特定空き家」の定義についてお話していきます。
特定空き家とは簡単に言いますと、
「一定の基準に基づいて行政が放置すべきでないと判断した空き家」
のことを指します。これには、建物が倒壊の危険がある、衛生的に有害な状態、
適切な管理がされておらず景観を損なっている状態などが含まれます。
詳しく気になる方はコチラの第五章に法令が書かれておりますのでご確認ください。
特定空き家に指定されると、大きく2つのデメリットが発生します。
1つ目は行政からの指導や勧告を受けるようになり、
場合によっては行政代執行による強制的な措置が取られてしまうことです。
つまり、
「これ以上この空き家を放置すると倒壊したり、周りに危害を及ぼす可能性がある」
と判断されると、強制的に空き家を解体することになり、
もちろんその費用も負担することになります。
ただ、これはあくまで最終手段であり、
地方自治体からの助言や指導に従わなかった場合のお話ですので、
特定空き家に認定されてしまったら地方自治体からの通知は
決して見逃さないようにしましょう。
2つ目は住宅用地の特例措置が受けられなくなり、固定資産税が大幅に増加します。
これが最も大きなデメリットかもしれません。
まず簡単に住宅用地の特例措置から説明させてもらうと、
「居住用の建物がある土地は固定資産税などの税金を減額します」というものです。
同じ面積の土地でも、居住用の建物が建っていれば土地にかかる固定資産税が
大きく減額されますので、空地状態で所有するよりお得になるというわけです。
(建物にかかる固定資産税などは別途発生します)
それが特定空き家に認定されてしまうと、
「居住用の建物ではない」と認識され特例措置がなくなるため、
固定資産税などの大幅増加につながってしまう、ということになります。
具体的に話した方が分かりやすいと思いますので、
ここで下記のように3パターンほどに分けて、
発生する固定資産税がどれほど違ってくるのかを見ていきたいと思います。
【前提条件】
土地:面積400㎡、課税標準金額は8000万円
建物:課税標準金額は2000万円
【パターン】
①更地(空き地)状態
②土地+居住用の建物アリ状態
③土地+特定空き家に認定された建物アリ状態
細かい計算方法は割愛しますが、この3パターンで考えると固定資産税はだいたい
①112万円:8000万円×1.4%
②56万円:8000万円×1.4%×(1/2×1/6+1/2×1/3)+2000万円×1.4%
③140万円:8000万円×1.4%+2000万円×1.4%
となり、特定空き家(③)に認定されると、居住用の建物(②)と比較して
2倍以上の固定資産税が発生することになります!
※土地建物の課税標準金額によって比較時の差は異なってきますし、
市町村で税率に差があったり、固定資産税の負担調整措置なども存在しますので、
厳密には上記の金額にならない場合があります。
ちなみに住宅用地の特例措置は下表のようになっていますので、
気になる方はこちらをご確認ください。
※赤字部分が特例措置における減額部分
特定空き家への認定を回避するには、下記のような対策が考えられます。
▼ブログ記事:放置しておくだけは危険!空き家管理のコツ
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