2024-06-09
賃貸でも売買でも、不動産を探すとき多くの人が
スーモ・アットホーム・ホームズなどの不動産ポータルサイトを使用すると思います。
ですが、一般的な購入希望者からは見えない、
不動産ポータルサイト「REINS(レインズ)」というものがあるのはご存じですか?
REINSについては以前「不動産媒介契約の選び方」のブログ記事で少しだけ触れました。
まだご覧になっていない方は、この記事と合わせてぜひご確認いただければと思います。
▼ブログ記事:不動産媒介契約の選び方
このブログ記事では、REINSの概要とその活用方法について詳しくお話していきます。
REINS(レインズ)は「Real Estate Information Network System」の略称で、
不動産業者専用の物件情報流通システムのことを指します。
このシステムは、不動産取引の透明性と効率性を高めるために設計されていて、
不動産会社が登録した売買や賃貸の物件情報を他の不動産業者間で共有することができ、
全国どこの物件情報でも確認することが出来ます。
ただしこのシステムは、国土交通省から指定を受けた不動産流通機構によって運営されているものであり、
会員となっている不動産会社しか確認することは出来ません。
したがって、通常一般の方が見ることは出来ないシステムになっています。
REINSで出来ることは主に下記の3点になります。
では、REINSを使用するとどのような点がメリットになるでしょうか?
不動産会社がREINSを利用することで、不動産取引における情報の透明性が向上します。
以前「両手取引の問題点」のブログ記事でお話したように、
不動産取引には残念ながら「囲い込み」という悪習が存在します。
(過去のブログ記事はコチラからどうぞ)
▼ブログ記事:仲介手数料の秘密:片手取引と両手取引の違いとは?
▼ブログ記事:両手取引の問題点とその対策:「囲い込み」って??
REINSへの登録をすることで、1つの不動産会社が物件情報を独り占めすることを抑制することが出来ます。
ただし、こちらも以前の記事でもお話したように、媒介契約の種類によってはREINSの登録義務はないこと、
REINSに登録しても完全には囲い込みを防ぐことは出来ないことなどは覚えておきましょう。
REINSを通じて物件情報を迅速に共有することで、不動産業者は市場動向を迅速に把握し、
適切な取引を行うことができます。
これにより、物件の売買や賃貸がスムーズに進行させることが出来ます。
売主様にとってはより早く売れることに繋がりますし、
買主様にとってはより早く最新の物件情報を知ることが出来るため、
早期売却や満足度の高い不動産購入を実現しやすいです。
また、最近ではレインズに登録した情報をスーモやホームズ・アットホームといった
他の不動産ポータルサイトに自動転記出来るサービスも増えていますので、
不動産会社はより楽に情報共有することが出来るようになっています。
これまでは、どちらかというと不動産会社にとってのREINSのメリットをお話してきましたが、
一般の方にとってもREINSはメリットがあるシステムとなります。
不動産会社と媒介契約(専任媒介契約か専属専任媒介契約)を結んでREINSに登録してもらった場合、
不動産会社から「確認用IDとパスワード」を教えてもらえます。
そのIDとパスワードを基に「売却依頼主用の物件確認URL」からログインすると、
REINSに登録してある物件情報や取引状況などをチェックすることが出来ます。
ここを見ることで、物件が囲い込みを受けていないか、
適切に情報が記載されているかなどが売主様にも分かるようになります。
このIDとパスワードは不動産会社に聞かないと教えてもらえない場合がありますが、
媒介契約を結んだ売主様の適切な権利ですので必ず確認するようにしましょう。
※一般媒介契約の場合はREINSへの登録義務がなく、専用IDなどもないのでチェックは出来ません。
秘密裏に売却活動を進めたい場合、REINSの登録が効果的な場合もあります。
通常、不動産会社は預かった物件を売却するためにポータルサイトやチラシなどを使用して売却活動をします。
しかし、借金の返済やご近所トラブル、離婚での財産分与など、
近所や知り合いにバレずに不動産を売却したい方々にとっては大々的な売却活動はNGです。
そこでREINSならば売却活動無しで他の不動産会社に物件を周知できるようになりますので、
購入希望者を見つけられる確率を上げられるというわけです。
もちろん通常の売却と異なり売却活動を制限しているわけですので、
スムーズに売却が進むわけではないことは気を付けておきましょう。
ごく一部の不動産会社は不動産探しの際に店頭でREINSを見せてくれますが、
基本的にはREINSは一般の方が見ることは出来ません。
しかし、REINSとは別に、REINSを運営している不動産流通機構が一般の方向けに出している
「REINS Market Information(レインズマーケットインフォメーション)」というものが実は存在します。
これは無料で誰でも使用することができ、
特定の地区での過去の成約データ(最寄り駅・土地面積・築年・間取り・成約時期など)を見ることが出来ます。
ただし、売主の個人情報にあたる部分(マンション名や細かい地名など)の記載が無かったり、
販売中の物件データは見れず数年分の成約データしか見られなかったりと、
本家のREINSと同じようには使用することが出来ません。
あくまで「欲しい物件が有る地域での相場をざっくり知りたい」といった
ニーズを満たすものと考えていただければと思います。
REINS(レインズ)は、不動産取引をスムーズかつ効率的に進めるための、不動産会社専用の強力なシステムです。
情報の透明性向上、迅速な情報共有など、多くのメリットがあります。
REINSは一般の方でも恩恵を受けることが出来るシステムですので、
不動産売却を考えている方や物件購入を検討している方も覚えておいて損がない不動産知識だと言えるでしょう。
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