老後資金を不動産で賄う”リバースモーゲージ”は本当に安全?知っておくべきリスク

八王子 不動産 リバースモーゲージ


前回のブログでは「リースバック」についてお話いたしました。

▼ブログ記事:“リースバック”って本当にお得?後悔しないためのポイント

今回は同じような不動産用語である、「リバースモーゲージ」について詳しくお話していこうと思います。

リバースモーゲージとは、
「自宅を担保に金融機関から融資を受け、老後資金として活用する」仕組みのことを指します。
一般的な住宅ローンとは異なり、借入金の返済は本人が亡くなった後に自宅を売却することで行われます。


前回お話したリースバックとの違いですが、
どちらも「最終的に自宅を売却してお金を得る」仕組みということは同じです。
ただ、リースバックは「自宅を売却して賃貸契約を結ぶ」システムなのに対し、
リバースモーゲージは「自宅を担保にしてお金を借りる」システムです。

つまりリバースモーゲージは厳密には不動産の売却ではありません。


微妙な違いに思われるかも知れませんが、契約上かなり大きな違いになりますので、
利用を検討している方は違いを覚えておきましょう。


リバースモーゲージは、現金収入が少なくても自宅に住み続けながら資金を得られる点で魅力的に映ります。
しかし、リースバックと同様に、リバースモーゲージにはいくつかのリスクやデメリットもあるため、
通常の不動産の売却と同様に慎重に検討することが大切です。


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リバースモーゲージのメリット

八王子 不動産 リバースモーゲージ


まず、リバースモーゲージには以下のようなメリットがあります。


リバースモーゲージのメリット
●住み慣れた自宅に住み続けられる:
リバースモーゲージは自宅である不動産の所有権は変わらないため、
慣れた環境で変わらず生活しながら資金を確保でき、老後の安心感を得ることに繋がります。
●年金や貯蓄を補える:
予想外の支出や年金の不足を補う手段として、老後の生活を安定させる一助となります。
●定期的な支援を受けられる:
毎月一定額の融資を受けられるため、計画的な資金管理がしやすい点もメリットの一つです。

リバースモーゲージのデメリットとリスク

八王子 不動産 リバースモーゲージ


一見魅力的に思えるリバースモーゲージですが、以下のようなデメリットが存在します。

1.長寿リスクと融資限度額について

リバースモーゲージでは、不動産の評価額に基づいて融資限度額が決まります。
そのため、想像以上に借入期間が長くなってしまうと、その限度額に近づいてしまう可能性があります。
(=長生きされているということですので良いことではあります。)


限度額に達すると新たな不動産融資が止まってしまうので、生活設計に影響が出るかもしれません。
金融機関によっては契約期間が決まっていて、その期間が終わると一括返済が必要になることもあるので、
事前に期間を把握したうえで余裕を持った計画を立てておくのがおすすめです。

2.不動産価値の変動と融資額の見直しについて

リバースモーゲージは、不動産の価値を担保にお金を借りる仕組みです。
ですから、もし不動産の価値が下がってしまうと、借りられる金額にも影響が出てしまいます。
つまり、契約後に金融機関が再評価を行い不動産価格が下がってしまうと、
融資限度額が減る可能性があるということです。


ここで気を付けておかないといけないのが、最悪のケースでは融資が止まったり、
差額を返済しなければならなくなったりすることがあることです。

長い目で見たリスクを考えてリバースモーゲージは検討していきましょう。

3.金利変動と生活への影響について

リバースモーゲージは、多くの場合、変動金利が適用されます。
これは、金利が上がると返済の負担も増える可能性があるということです。
急に金利が上がると、毎月の返済額が増えて生活費を圧迫してしまうかもしれません。
ですから、余裕を持った返済計画を立てておくことが大切です。
将来の返済負担を軽くするために、契約前に金利の仕組みをよく理解しておきましょう。

4.契約条件と家族への影響について

リバースモーゲージを利用できる条件は、住んでいる地域や家族構成によって異なります。
多くの金融機関では、ご夫婦二人暮らしや一人暮らしのシニアの方向けのサービスとなっていて、
お子さんと同居している場合は利用できないことが多いです。
これはなぜかというと、相続によるトラブルを出来るだけ避けるためです。


リバースモーゲージはどうしてもその仕組み上、相続のトラブルが生じる恐れが高いです。
契約者が亡くなられた後、例えばご家族が自宅を相続したいと思っても、担保物件は売却されてしまいます。
事前にご家族がリバースモーゲージのことを知っていないとトラブルの原因になってしまいます。
金融機関はこのようなリスクを避けるために、
契約時には相続人になる可能性のある方全員の同意が必要なことが多くなっていますので、
利用する際はあらかじめご家族とよく話し合っておきましょう。

5.不動産の維持管理と融資額について

リバースモーゲージでは、担保となる不動産の維持管理も大切な点です。
融資金額は最終的に不動産を売却して返済するため、建物が古くなったり、管理が行き届いていないと、
必要な売却額に届かないと判断されてしまい融資が続けられなくなる可能性があります。
修繕費や固定資産税など不動産の維持費用も事前に考えておきましょう。


また、融資限度額は不動産評価額の50〜70%程度と、やや控えめに設定されることが多いです。
他の方法でお金を借りる場合と比べると、借りられる金額がかなり少なくなると思われますので注意が必要です。

まとめ

リバースモーゲージは、自宅である不動産を売らずに住みながら資金を得るための有効な手段ですが、
不動産価値の下落や金利上昇、管理責任といったリスクも伴います。
また、家族とのトラブルを避けるためにも、事前の話し合いが欠かせません。


リバースモーゲージはあくまで一つの選択肢に過ぎないため、
他の資金調達方法と比較し、慎重に検討することが重要です。
『リバースモーゲージを使用した方がいいのかな…』とお考えの方は、専門家の意見を参考にしたうえで、将来の生活設計を見据えた判断をしていくことをお勧めいたします。

私たち「みどり不動産」は空き家と空き地、相続物件の売却に特化した八王子市の会社です。
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