2025-04-08
近年、物件の売却や賃貸をスムーズに進めるために「バーチャルステージング」という手法が注目されています。
バーチャルステージングは以前ブログでご紹介した「ホームステージング」に属する手法になります。
▼ブログ記事:空き家の"ホームステージング"とは?:購入希望者の心をつかむ演出術
今回のブログでは、バーチャルステージングの概要からそのメリット、導入時の注意点まで詳しくお話していきます。
バーチャルステージングとは、「空室の室内写真に家具・インテリア・小物などをCGで合成し、
まるで人が住んでいるかのようなリアルな空間を演出する」ような手法です。
写真上に生活感を再現することで、内見前の段階から
購入希望者に「この物件での暮らし」を具体的にイメージさせやすくなります。
アメリカなど海外ではすでに一般的な販売促進手法として広く活用されており、近年では日本国内でも
中古住宅の売却活動や、投資用マンション・戸建て物件の賃貸募集シーンにおいて注目を集めています。
従来のホームステージングでは、実際に家具や小物をレンタルし、
現地に運搬・設置する必要があり、かなりのコストと労力がかかっていました。
また、作業日程の調整や家具搬入時の傷や汚損リスクなど、運用面でも課題が少なくありませんでした。
これに対し、バーチャルステージングは画像加工ソフトを使用して空間演出を行うため、短期間での対応が可能で、
物理的な負担や費用も大幅に削減できるのが特徴です。
バーチャルステージングを用いることで、購入希望者の第一印象をグッと上げることが可能になります。
空室状態のままだと、どうしても無機質で冷たい印象を持たれてしまいます。
生活感が感じられない室内写真では、購入希望者が「リアルな生活感」を具体的に想像しにくいため、
内見に至る前に興味を失ってしまう可能性もあります。
しかし、バーチャルステージングによって家具や照明、小物類が配置されることで、
空間全体に温かみが生まれ、より魅力的に映ります。
写真を見た瞬間に好印象を与えられる点は、大きな強みと言えるでしょう。
視覚的に訴求力のある写真は、物件情報の閲覧者の関心を引きやすく、内見希望が増加しやすいです。
実際に、バーチャルステージングを導入したことで反響数が増え、
成約までの期間が短縮されたというケースも多く出てきています。
物件の魅力を瞬時に伝えられるため、スムーズな売却・賃貸活動が可能になる点も、大きなメリットのひとつです。
リアルなホームステージングでは、家具のレンタル代、設置・撤去費用、輸送費など多くの費用が発生しますが、
バーチャルステージングでは1枚の画像あたり数千円から利用できるサービスも多く、非常に経済的です。
費用対効果に優れているため、『あまりお金をかけずに売却活動がしたい…』という方にとっては
導入しやすい選択肢といえるでしょう。
不動産会社によってはサービスとして無料で行っているところもあります。
また、ホームステージングで行いづらい、複数のスタイルを見せることもバーチャルステージングなら可能です。
一つの物件でも、ターゲット層によって好まれるインテリアスタイルは異なります。
バーチャルステージングであれば、同じ室内写真をベースに複数パターンのインテリアを用意し、
見込み客のニーズやライフスタイルに合わせた提案が可能です。
これにより、物件の訴求力をさらに高めることができ、マーケティングの幅を広げて売却活動をすることが可能です。
バーチャルステージングは、空室の物件やリノベーション前の部屋を魅力的に見せるために非常に有効な手法です。
ただし、デメリットも存在します。
バーチャルステージングを行う際に最も気を付けたいのが、
実際の内覧時に『イメージと違ってがっかりした…』といった印象を持たれてしまう危険性があることです。
必ずバーチャルステージング後の画像には「イメージ写真であること」を明記するようにしましょう。
また、バーチャルステージングでは家具を配置するだけではなく物件自体をキレイに加工することも可能ですが、
あまりに実態とかけ離れてしまうことのないようにしましょう。
現状の室内写真も併せて提示しておくのが望ましいです。
また同様に、バーチャルステージングを行う際には家具やインテリアの種類にも気を付けましょう。
あまりにも豪華で非現実的な家具やインテリアを配置しても、かえって違和感を与えてしまうことに繋がり、
逆効果となる可能性が高いです。
実際の部屋の広さや構造を考慮し、リアルで再現性のあるコーディネートを意識することが、
信頼と共感を得るための鍵となります。
バーチャルステージングは、不動産販売や賃貸の現場において、
物件の見せ方の幅を大きく広げることができる非常に有用なマーケティングツールです。
家具の配置やインテリアの演出によって、無機質な空間が一気に生活感のある魅力的な部屋へと変わり、
閲覧者の興味を引きつける力があります。
視覚的に物件の魅力を伝えることで、
物件情報だけでは伝えきれない“暮らしのイメージ”を補完できるのが最大の利点です。
こうした工夫によって、物件に対する問い合わせ数が増え、結果として早期成約につながる可能性が高まります。
今後ますます競争が激しくなる不動産市場において、バーチャルステージングの導入は
他物件との差別化にもつながりますので、積極的に取り入れていく価値は十分にあると言えるでしょう。
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