2025-06-28
不動産サイトやチラシを見ていて、「この土地、相場よりずっと安いけど購入しても大丈夫かな…?」と思ったことはありませんか?
確かに、安い土地は予算を抑えられるメリットがありますが、残念ながらその裏には何かしらの理由が隠れていることが数多く存在します。
今回のブログでは、土地が相場より安く売られている主な理由と、購入時に注意すべきポイントをご紹介します。
土地が極端に安い場合、まず疑いたいのが「地盤」や「地形」の問題です。
例えば、軟弱地盤や傾斜地、擁壁が必要な土地などは建築に余計な費用がかかるため、売主が価格を下げているケースがあります。
特に、埋立地や河川に近い場所、元々沼地だった地域などは地盤が弱く、地盤改良工事が必要になることも少なくありません。
これらの工事費用は数百万円単位になることもあり、総合的な建築コストを押し上げてしまいます。
また、傾斜地や段差のある土地では、基礎工事や造成工事に手間と費用がかかるため、建物の設計にも制限が出てくることがあります。
加えて、擁壁の有無やその状態によっては、再施工が必要になるケースもあり、安全性の観点からも慎重な検討が求められます。
さらに、過去に地滑りや液状化が起きたエリアでは、ハザードマップの確認が必須であり、地盤保証が受けられないこともあるため注意が必要です。
都市部では「再建築不可」の土地が格安で出ていることがあります。
これは、建築基準法により再度建物を建てられない土地を指します。
たとえば、接道義務を満たしていない土地などが該当します。
建物の敷地が幅2メートル以上の道路に2メートル以上接していないと、原則として再建築が認められません。
このような土地は、現在の建物は利用できても将来的に建て替えができないため、資産価値が下がりやすく安く売られるのです。
また、建物が老朽化してきた際に、修繕では対応しきれず取り壊しを迫られた場合でも、新たに建てることができないため、投資目的や長期保有には向かないケースが多いといえます。
再建築不可の物件については、こちらのブログで詳しくお話しております。
▼ブログ記事:再建築不可物件とは?その特徴とリスクを徹底解説
いわゆる「事故物件」と呼ばれる土地も相場より大幅に安くなる傾向があります。
これは、過去に自殺や殺人事件、火災などがあった物件で、買い手が付きにくいため価格を下げざるを得ません。
こうした情報は明示義務があるため、購入前にはしっかり確認が必要です。
心理的瑕疵は目に見える欠陥ではないため、気にしない人にとっては割安で購入できるチャンスでもあります。
ただし、賃貸や転売を考えている場合には借り手や買い手が見つかりにくいリスクを含んでいるため、慎重な判断が求められます。
心理的瑕疵など、不動産における瑕疵についてはこちらをご確認ください。
▼ブログ記事:知ってないと損をする!?4種類の不動産の「瑕疵」の違い
安い土地は、周辺環境や利便性にも問題があるケースが多く見られます。
たとえば、鉄道やバスの便が悪い、買い物施設や学校が遠い、騒音や臭気の問題がある地域などです。
工場地帯や高速道路の近くでは、騒音や振動、排気ガスといった生活環境の悪化要因が存在し、敬遠される要因となります。
さらに、将来的に人口減少が進むエリアでは、公共サービスの縮小や空き家の増加といった問題も発生する可能性があります。
これにより、地価の下落が加速し、不動産資産としての価値が目減りするリスクも無視できません。
そのため、価格だけで判断せず、地域の将来性や再開発計画の有無、インフラ整備の状況なども含めて総合的に評価することが大切です。
最後に、土地の価格が安くなっている背景には、売主の事情が影響している場合もあります。
たとえば、相続で得た土地を早く現金化したい、借金整理のために急いで売却したいといった理由から、相場より安い価格で手放すケースがあります。
この場合、土地自体には特に問題がないことも多く、掘り出し物になる可能性も否定できません。
ただし、スムーズな取引を希望している売主は、短期間での決済や現状有姿での引き渡しを条件とすることが多いため、事前に条件をしっかり確認し、必要に応じて専門家に相談することが重要です。
物件調査や契約内容の確認を怠ると、思わぬトラブルに発展するリスクもあるため注意しましょう。
相場よりも安い土地には、それ相応の理由があります。
購入を検討する際は、建築の可否、法的制限、地盤調査、過去の履歴などを専門家に相談しながら進めることが大切です。
「安さ」だけで判断せず、将来の住まいや資産としての価値も含めて、総合的に見極めましょう。
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