2025-03-18
前回のブログでは「住宅ローンと投資用ローンの違い」についてお話いたしました。
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不動産売却vs買取:あなたに適しているのはどっち?
前回お話したように、住宅を購入する際は多くの人が住宅ローンを利用します。
しかし一方で、「マイホームも購入しつつ、不動産投資も始めたい」という方の場合は、
住宅ローンと投資用ローンを併用できるのかは大きな関心事になるでしょう。
今回のブログでは、両者の違いや併用する際のポイント、審査の注意点について詳しくお話していきます。
まず簡単に振り返っていきますが、住宅ローンと投資用ローンの違いは下記のようなところになります。
基本的に住宅ローンは「本人が住むこと」が前提のため、購入後すぐに賃貸に出すことは禁止されています。
これは、住宅ローンが一般消費者向けのローンであり、
金融機関としても低金利で融資するための条件として「自己居住用」であることを義務付けているためです。
一方で、投資用ローンは賃貸運用が前提となるため、借入条件が住宅ローンよりも厳しく設定される傾向があります。
注意点としては、前回のブログでもお伝えした内容ではありますが、住宅ローンを利用している物件を
勝手に投資用として使用すると契約違反となりますので、絶対にしないようにしましょう。
結論として、住宅ローンと投資用ローンの併用は可能です。
ただし、併用するためには金融機関の審査基準を満たす必要があり、
特に収入や自己資金、契約内容の確認が重要になります。
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
住宅ローンは金融機関によっては頭金なしで借りられることもありますが、
投資用ローンでは自己資金が求められるのが一般的です。
通常は、「物件価格の10%~30%程度の頭金+物件購入に伴う諸費用(登記費用や仲介手数料など)」
が必要になります。
さらに、空室リスクや修繕費などのリスクを考慮し、ある程度の預貯金を確保しておくことが望ましいです。
投資用ローンの審査では、自己資金の多さが評価されやすいため、
自己資金を多く準備することで審査が通りやすくなる可能性もあります。
金融機関は、借入希望者の職業や収入の安定性を重視します。特に、
という特徴があります。
また、投資用ローンでは家賃収入を加味した審査が行われることが多いため、
購入予定の物件がどの程度の賃料を得られるか、想定収益を明確にしておくことが重要です。
すでに投資用物件を持っている場合は、その運用状況も審査の対象になります。
金融機関は、借入希望者の返済能力を判断するために、
返済比率(年間のローン返済額が年収に占める割合)もチェックします。
一般的には、住宅ローンの場合は35%~40%程度、投資用ローンは50%以下が目安とされています。
また、投資用ローンは住宅ローンよりも金利が高く設定されるため、
月々の返済額が増え、負担が大きくなる可能性があります。
そのため、投資用不動産の家賃収入がどの程度見込めるかをしっかり考慮した上で計画を立てることが重要です。
では住宅ローンと投資用ローンを併用する場合、どちらを先に組むべきなんでしょうか?
これは一般的には、投資用ローンを先に組んだほうが有利とされています。
その理由を詳しく見ていきましょう。
まず基本的にローンの審査では、すでに他の借入があるかどうかが重要視されます。
もし先に住宅ローンを組んでしまうと住宅ローンは負債として考えられてしまうため、
「融資可能な金額の総合計」から「住宅ローンの残債分」のみが投資用ローンの融資額と判断されてしまい、
審査が通っても十分な借入額を得られる可能性が少なくなります。
しかし、投資用ローンを先に組んでおけば、住宅ローンの審査に影響を与えにくくなります。
投資用ローンの借入があっても、それに見合う収入(家賃収入)があれば、
金融機関の評価はそこまで厳しくなりません。
そのため、将来的にマイホームを購入する予定がある場合は、
まず投資用ローンを組み、その後に住宅ローンを申請するのが賢明な戦略といえます。
先に投資用物件を購入すれば、家賃収入が得られるため、
将来的に住宅ローンの返済の一部に充てることが可能になります。
特に、安定した賃貸需要のあるエリアで物件を購入すれば、定期的な収益を見込むことができ、
その分住宅ローンの返済負担を軽減できます。
また、金融機関によっては、家賃収入を「安定した収入」とみなして
住宅ローン審査にプラス評価をする場合もあります。
例えば、給与収入に加えて投資物件の家賃収入があれば、総収入が増えるため、
住宅ローンの審査が通りやすくなることがあります。
住宅ローンと投資用ローンを併用することは可能ですが、返済計画を綿密に立てることが不可欠です。
特に、投資用ローンは金利が高く、審査も厳しくなるため、事前に十分な資金計画を行い、
無理のない範囲での借入を心がけることが重要です。
ローンの併用を検討する際は、複数の金融機関を比較し、自分にとって最適な条件を見極めながら進めることが、
賢いマイホーム取得と資産運用の成功につながるでしょう。
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