2025-02-24
空き家・空き地を所有している場合、「すぐに売る」か「貸してから売る」かで迷うことがあります。
すぐに売却すれば現金化できますが、一旦貸して収益を得た後に売る方法もあります。
では、「貸してから売る」と本当に得をするのでしょうか?
今回のブログでは、「貸してから売る」戦略のメリット・デメリットを解説し、
どのような場合に有利になるのかを詳しく見ていきます。
空き家・空き地を貸し出せば、売却するまでの間に家賃収入や地代を得ることができます。
特に、すぐに売却しなくても問題がない場合、安定した収入源として活用できます。
例えば、駐車場や資材置き場として貸し出せば、初期投資を抑えながら毎月一定の収入を得られる可能性があります。
このように、売却までの間に収益を得られる点は、空き家・空き地を有効活用する大きなメリットです。
需要が高まる地域であれば、時間が経つにつれて地価が上昇する可能性があります。
例えば、再開発が進んでいるエリアや、商業施設の新設予定がある地域では、今後の地価上昇が期待できます。
この場合、すぐに売却せずに貸しておくことで、将来的に高値で売却できる可能性があります。
さらに、借主が不動産をうまく活用し、適切に管理してくれる場合、
空き家・空き地が荒れた印象を与えることなく維持されます。
草刈りやゴミの管理を借主が行うため、所有者が管理費用を負担せずに済む場合もあります。
これにより、土地の見た目の印象が良くなり、売却時に有利に働くことがあります。
すでに借主がいる土地は、投資家にとって魅力的な物件になることがあります。
安定した賃料収入が見込めるため、特に収益物件として売る場合は有利になります。
例えば、駐車場として既に一定の収入を得ている土地であれば、
そのままの状態で収益を継続できるため、投資リスクが低く評価され、
購入後すぐに収入を得られる不動産として投資家にとって大きなメリットを与えることが出来ます。
空き家・空き地のままだと固定資産税が高くなりがちですが、
一定の用途で貸し出すことで税負担が軽減される場合があります。
例えば、住宅用地として利用される場合、固定資産税が軽減される特例が適用されることがあります。
これにより、長期間の所有コストを抑えることができます。
また、賃貸収入を得ることで経費計上が可能になり、所得税の節税対策にもつながります。
例えば、管理費や修繕費を必要経費として計上することで、所得税の負担を軽減することができます。
借主がいる状態で売却すると、買い手は「借地権がある土地」として購入することになります。
これにより、自由に利用できない制約が生まれ、売却価格が下がる可能性があります。
特に長期間の借地契約を結んだ場合、契約期間中は土地を自由に利用できないため、
購入希望者が限られてしまうことがあります。
これにより貸してから売ると、売却までに時間がかかったり、想定以上の費用が発生したりするリスクがあります。
借地契約を結んだ後に、賃料の滞納や契約解除に関するトラブルが発生する可能性があります。
例えば、賃料の支払いが遅れたり、あまりないことですが無断で土地を転貸されたりするケースもあります。
また、契約終了後にスムーズに立ち退いてもらえない場合、法的手続きが必要になることもあります。
先ほどメリットとして地価の上昇を挙げましたが、当然市場の変動を見誤ると、
「貸している間に地価が下がる」というリスクもあります。
例えば、景気が悪化した場合や、周辺環境が変化して土地の需要が減少した場合、
売却を予定していた価格で売れない可能性があります。
特に不動産市場は景気に大きく影響されるため、売却のタイミングを見極めるのは難しい面があります。
長期的な市場動向を予測するのは困難なため、貸し出す期間を決める際には、
事前に売却時期の計画を立てておくことが重要です。
借主が特定の用途で土地を使用すると、その後の売却時に用途変更が難しくなる場合があります。
例えば、駐車場として貸していた土地を住宅地として売る場合、整備費用がかかることもあります。
また、用途変更に伴って行政の許可が必要になる場合もあるため、
事前に地域の用途規制を確認しておくことが重要です。
「貸してから売る」にはメリットもデメリットもあることをお伝えしました。
では、どのようなケースで「貸してから売る」方が得をするのでしょうか?
将来的に地価が上がる見込みがある地域なら、売却を急がず、収益を得ながら待つのが有利になります。
例えば、都市の再開発が進んでいるエリア、新駅の建設が予定されている地域、
商業施設や公共インフラの整備が予定されている場所、人口が増加している地域、
人気の学区内にある土地などの場合が、時間が経つにつれて価値が上がることが多いです。
もちろん100%地価が上がることはありませんので、
市場動向を見極めて地価上昇のタイミングを逃さないようにしましょう。
行政機関が駐車場として利用したり、企業が倉庫用地・社宅・寮として利用したり、
商業用地として店舗展開などする場合など、長期で借りてくれる安定した借主がいるときは
安定した収益を得ながら将来的に高く売ることも見込めます。
こういった場合は「貸してから売る」のが有利な戦略となります。
長期の借地契約ではなく、短期の利用(例:月極駐車場や期間限定の店舗用地)なら、
売却のタイミングを柔軟に調整しやすくなります。
特にイベント開催期間中や、繁忙期に合わせて貸し出すことで、
通常よりも高い賃料設定が可能になることがあります。
しかし、短期契約のため売却タイミングを不用意に先延ばしにしてしまうと、
何にも活用できていない期間が生まれてしまうので注意しましょう。
「貸してから売る」戦略にはメリットも多いですが、売却しにくくなるリスクもあるため、慎重な判断が必要です。
特に、地価上昇が見込めるエリアでは、収益を得ながら価格上昇を待つことが有効な戦略となります。
一方で、借地権の問題や契約トラブルを避けるために、
事前に契約内容を慎重に検討し、専門家に相談することが重要です。
「貸してから売る」戦略以外にも空き家・空き地の活用方法はたくさんあります。
下記の過去ブログ記事も参考にしつつ、活用方法を検討する際は将来の地価動向や借主の条件をしっかり見極め、
自分にとって最適な方法を選びましょう!
▼ブログ記事:空き地を収益化!駐車場経営のステップと成功の秘訣
▼ブログ記事:空き地の土地活用で太陽光発電はアリ?:特徴と注意点を解説
▼ブログ記事:空き家を賃貸に出して家賃収入を得る方法:成功の秘訣とは?
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